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家族信託で遺留分対策はできる?

遺留分対策を真剣に考えるとき、一つの方法として家族信託が候補に挙がります。果たして家族信託とは、遺留分対策を目的として利用できるのでしょうか?

家族信託で遺留分対策はできる?

結論から言うと、家族信託では遺留分対策ができない可能性が高いでしょう。明確かつ確定的な判例がないため歯切れの悪い言い方しかできませんが、後述する平成30年の地裁判決の趣旨から考えれば、遺留分対策として行った家族信託は無効となる可能性が高いと言えます。

家族信託の受益権は「みなし相続財産」なので遺留分の対象外?

家族信託の受益権は、法律上、生命保険の死亡保険金と同じように「みなし相続財産」として扱われます。生命保険の死亡保険金は遺留分の対象外となりますが、その理由は「みなし相続財産」だから。その理屈から考えれば、同じ「みなし相続財産」である家族信託の受益権も、遺留分の対象外になると解釈しても違和感はありません。

しかしながら平成30年9月に出された地裁判決では、死亡保険金と同じ「みなし相続財産」である家族信託の受益権について、遺留分の対象になるとの結論が導かれています。

遺留分と家族信託に関する地裁判決

地裁判決の趣旨を簡単に言うと次の通りです。

信託財産の受益権は、遺留分の受取権のある者から「遺留分侵害額請求」の対象となる。

遺留分対策を目的に契約した信託契約は、公序良俗に反するため無効となる。

実際に遺留分対策を目的に家族信託契約をしたとしても、法律違反になるわけではありません。ただし、遺留分侵害額請求を受けて裁判に発展した場合、裁判所の判断でその請求が認められる可能性が高いことは確かです。

遺留分対策の注意点

もし遺留分侵害請求が成立した場合、受益権を獲得した人は、遺留分侵害請求をした人に対し、侵害分を現金で支払わなければなりません。現金がない場合には、受益権の一部(不動産など)を売却して現金を作る必要があります。売却時に譲渡益が発生した場合には、譲渡所得税が課税されます。

このように、もし遺留分損害請求がなされた場合で、かつ、その請求に対応できる現金がない場合には、色々な手間や出費がかかることは必至。遺留分対策として家族信託を検討する際には、そのような事態も想定した設計が必要となるでしょう。

  橋本
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